甲状腺がんの治療としては、手術が一般的です。甲状腺は、チョウが羽を開いたような形をしており、チョウの羽に当たる部分を“葉”と呼びますが、がんが左右二つの葉に広がっている場合は、手術で甲状腺を全部摘出します。
甲状腺は、体に必要不可欠な“甲状腺ホルモン”を造る臓器であるため、手術で甲状腺を摘出した後は、ホルモン剤を一生服用しなければなりません。
ホルモンを分泌できなくなるため機能低下になるわけですが、ホルモン剤の服用により生活に支障の無い範囲で治療できますので他の臓器と比べてまだ良いほうかもしれません。
バセドーにより肥大した甲状腺を切除した場合も低下症になることがままありますが同じようにホルモン剤を飲み続けることになります。
一方、がんが一つの葉にとどまっている場合は、その葉を切除し、がんに冒されていない方の葉は温存します。
この場合、残った葉でホルモンを作ることができるので、ホルモン剤の服用は必要ありません。
甲状腺がんでは、この他に放射線治療や化学療法も行なわれます。また、手術で甲状腺を全摘した患者に対し、再発防止や転移したがんを死滅させる目的で“放射性ヨード”を用いた治療が行なわれることがあります。